EDとは勃起不全のことで、性行為の際に十分な勃起が得られない状態を指します。
EDは加齢に伴って徐々に発症しやすくなる一方、生活習慣の乱れから比較的若年層でも発症するケースが増えています。
EDの原因は一つとは限らず、以下のような複合的な要因が考えられます。
・血管疾患
・神経障害
・ホルモン異常
・肥満
・糖尿病
・喫煙
・ストレス
・精神的な問題
このように、EDにはさまざまな要因が絡むため、自力で完治させるのは難しい場合が多いのが実情です。
しかし、根本原因によっては、生活習慣の改善で症状が緩和される可能性もあります。
本記事では、EDの自力での改善法について、食生活や運動、睡眠、ストレス対策などの観点から具体的にご紹介します。
また、生活習慣の改善と併せて行う薬物療法、EDの予防法についても触れていきます。
監修医師
各務 康貴
医療現場で予防の重要性や予防に取り組んでもらうことの難しさを痛感。美容という切り口で本質的な予防につなげる入口として、口腔という臓器に興味を持つ。口腔環境が多くの臓器に影響を及ぼし、多くの病気に繋がってしまうというポイントから予防について新聞・テレビ・WEBメディア等で情報を発信している。
EDの原因と自力での改善可能性
勃起不全(ED)の原因には様々なものが考えられますが、生活習慣が大きく影響することが分かっています。
食生活の乱れ、運動不足、睡眠不足、過度のストレスなどの生活習慣が、EDの一因となる可能性が高いのです。
このような生活習慣によるEDの場合、自力での改善が期待できます。一方、加齢による身体機能の低下や、糖尿病、心疾患、前立腺がんなどの基礎疾患が原因のEDに関しては、生活習慣の改善だけでは根本的な改善は難しいと考えられます。
つまり、EDの原因次第で、自力での改善の可能性が異なってくるのです。
生活習慣の見直しによる改善が見込めるケースと、専門的な治療を要するケースを、見極める必要があります。
【表】 EDの原因別の自力改善の可能性
原因 | 自力改善の可能性 |
---|---|
生活習慣の乱れ | ◎ |
加齢による身体機能の低下 | △ |
基礎疾患(糖尿病、心疾患など)の影響 | × |
◎…改善が期待できる △…部分的に改善が見込める ×…ほぼ改善が見込めない
以上のように、EDの原因を見極めることが、自力での改善の可能性を判断する上で重要です。
生活習慣が大きく影響する
EDの原因には、生活習慣が大きく関係しています。
特に食生活、運動習慣、睡眠、ストレスなどが勃起機能に影響を及ぼします。
<食生活>
・不規則な食生活や過剰な脂肪摂取は勃起不全のリスクを高めます
・野菜や果物、タンパク質を適切に摂取することが重要です
<運動習慣>
・運動不足は勃起不全の一因になります
・有酸素運動と筋力トレーニングの組み合わせが理想的です
※ただし、過度な運動は逆効果の可能性があります
<睡眠>
・睡眠不足や睡眠の質の低下はEDのリスクを高めます
・質の良い睡眠を確保することが重要です
<ストレス>
・過度なストレスは勃起不全の原因となり得ます
・ストレスを適切に発散する方法を見つけることが大切です
このように、生活習慣の改善によってEDを予防したり、症状を和らげたりすることができる可能性があります。
根本原因によっては自力では改善が難しい
勃起不全の原因は様々です。加齢による身体の老化が原因の場合は、生活習慣の改善で症状の進行を遅らせることはできますが、完治は難しいでしょう。
また、以下のような病気が原因の勃起不全では、自力のみでの改善は期待できません。
病気 | 説明 |
---|---|
糖尿病 | 血糖値の高い状態が続くと、神経や血管が傷つきやすくなります。 |
前立腺肥大症 | 前立腺が大きくなり、尿道が圧迫されて血液の流れが悪くなります。 |
腎臓病 | 腎機能の低下によって、血中の老廃物が溜まり血管が傷つきます。 |
このような場合は、生活習慣の改善に加えて、医師による適切な治療が必要不可欠です。
EDの原因と自力での改善可能性について述べました。
原因によっては自力での改善は難しく、医師による治療を要する場合もあります。
次に自力でのED改善法について具体的に解説していきます。
自力でのED改善法
EDの改善には、生活習慣の見直しが重要です。具体的には以下の4点に気をつけましょう。
(1)食生活の見直し
EDには栄養バランスの良い食事が効果的です。野菜、果物、タンパク質を意識して摂り、脂肪の取りすぎには注意しましょう。一方で、特定の食品にED改善効果はありません。
(2)運動習慣の確立
有酸素運動と筋トレの併用がおすすめです。しかし、過度な運動は疲労を招き、かえってEDを悪化させる可能性があります。
(3)睡眠の質の改善
睡眠不足はED症状を悪化させます。十分な睡眠時間を確保し、睡眠の質を高めることが大切です。
(4)ストレス対策
ストレスは自律神経の乱れを招き、EDの一因になります。ストレスを適度に発散する習慣をつけましょう。
このように、食生活、運動、睡眠、ストレス対策を総合的に見直すことで、自力でのED改善が期待できます。
食生活の見直し
EDの改善には栄養バランスの良い食生活が重要です。
特定の食品にEDを改善する即効性はありませんが、以下の点に留意することが大切です。
・タンパク質、ビタミン、ミネラルを適量摂取する 勃起には十分な血流が必要不可欠です。
そのためには、血管の健康を維持する栄養素を意識的に摂取する必要があります。
<EDに良い食品例>
・たんぱく質:肉、魚、卵、大豆製品
・ビタミン:野菜、果物
・ミネラル:海藻、あじ(小魚)、ごま
・脂質のコントロール 過剰な脂質摂取は動脈硬化を招き、EDのリスクを高めます。
良質の脂質を控えめに摂ることが大切です。
このように、バランスの良い食生活を心がけることで、EDの改善が期待できます。
食生活の改善は、薬物療法と併せて行うことで相乗効果が得られます。
栄養バランスの良い食事
EDを自力で改善するためには、栄養バランスの良い食事を心がけることが重要です。
偏った食生活は勃起不全の一因となる可能性があるためです。
具体的には、以下の点に気をつける必要があります。
・主食、主菜、副菜をそろえた食事
・適量の食物繊維の摂取
・良質なタンパク源の確保
・脂質の質と量のコントロール
・ビタミン、ミネラルの十分な摂取
一方で、EDに即効性のある特定の食品はありません。
偏った食事ではなく、バランスの良い食生活を送ることが大切なのです。
【EDに良い食材の例】
食品群 | 具体例 |
---|---|
主食 | 玄米、パン、パスタ(全粒粉) |
主菜 | 肉、魚、卵、大豆製品 |
副菜 | 緑黄色野菜、きのこ、海藻 |
果物 | バナナ、キウイ、オレンジ |
このように、栄養バランスを意識した食生活を心がけることで、EDの自力改善が期待できます。
即効性のある特定の食品はない
EDの改善を目的として、特定の食品を摂取しても即効性のある効果は期待できません。EDの原因は複合的であり、単に特定の食品を食べただけでは根本的な問題の解決にはなりません。
ただし、バランスの良い食生活を心がけることで、EDの改善に間接的に寄与することは可能です。例えば、以下のような食品を意識的に摂取することが推奨されます。
食品群 | 代表例 |
---|---|
野菜・果物 | トマト、にんにく、バナナ |
穀物 | 玄米、全粒小麦粉 |
タンパク質 | 肉、魚、卵、豆腐 |
脂質 | 亜麻仁油、オリーブオイル |
このように栄養バランスに優れた食事を継続的に摂取することで、EDの改善が期待できます。一方で、特定の食品を一時的に食べただけでは、EDの根本原因に作用するには至りません。
(2)運動習慣の確立
勃起不全の改善には、運動が非常に効果的です。有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせることが理想的とされています。
<有酸素運動の効果>
・血行を促進し、勃起に必要な血液の流れを改善
・内分泌系のバランスを整え、性ホルモンの分泌を促進
・全身の新陳代謝を活発化させ、勃起に影響する老廃物を排出
<筋力トレーニングの効果>
・骨盤底筋群の強化で、勃起時の陰茎の立ち上がりを改善
・ホルモンバランスの是正で、性欲や勃起力のアップ
しかし、過度なトレーニングは逆効果の可能性もあります。
無理なく継続できる運動メニューと強度を見つけることが大切です。
有酸素運動と筋トレの併用が理想的
EDの改善には、上記有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせることが理想的です。
有酸素運動は、心肺機能を高め、血行を促進する効果があります。ウォーキングやジョギング、自転車など、継続して行える運動を選ぶと良いでしょう。 一方、筋力トレーニングは、男性ホルモンの分泌を促し、勃起を助ける作用があります。大きな負荷をかける必要はありませんが、週に2~3回は筋トレを取り入れましょう。
以下は、EDの改善に役立つ有酸素運動と筋トレのメニュー例です。
<有酸素運動例>
・ウォーキング 30分
・ジョギング 20分
・自転車 30分
<筋力トレーニング例>
・スクワット 3セット
・腹筋 2セット
・背筋 2セット
過度な運動は逆効果の可能性も
運動は一般的にEDの改善に効果がありますが、過度な運動は逆効果となる可能性があります。 特に無理な持久力運動は、一時的に血中テストステロン値を低下させてしまうためです。
例えば、フルマラソンなどの長距離走は、レース直後にテストステロン値が大幅に低下することが報告されています。 テストステロンは勃起に重要なホルモンですので、一時的にEDが起きやすくなるリスクがあります。
また、過度の筋力トレーニングも同様に注意が必要です。 重量挙げの選手では、レベルが上がるにつれてテストステロン値の低下が見られるケースがあります。
運動強度 | テストステロン値 |
---|---|
適度 | 上昇 |
過度 | 低下 |
このように、運動とEDの関係には適度が肝心です。 無理のない範囲で、有酸素運動と筋トレを組み合わせるのが理想的な方法と言えます。
(3)睡眠の質の改善
睡眠不足はED症状を悪化させる一因となります。
十分な睡眠を取ることで、体の回復力が高まり、勃起機能の改善が期待できます。
睡眠の質を上げるためのポイントは以下の通りです。
・就寝前の入浴 体を温めることで、質の良い睡眠がとれやすくなります。
・消灯時間の決め事 例えば「就寝3時間前に消灯」など、規則正しい生活リズムを心がけましょう。
・寝室の環境 照明や温度、湿度に気をつけ、眠りやすい環境を整えることが大切です。
睡眠の質が改善されれば、ED症状の緩和に加え、全身の調子が上がり、生活の質の向上も期待できます。ただし、睡眠の質だけでは根本的な改善は難しく、他の生活習慣の見直しと併せて実践することが重要となります。
睡眠不足はED症状を悪化させる
睡眠は勃起機能に大きな影響を及ぼします。睡眠不足が続くと、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が亢進し、勃起に必要な一酸化窒素の産生を阻害してしまいます。
一方で、十分な睡眠を取ることで、成長ホルモンやテストステロンなどの男性ホルモンの分泌が促進されます。これらのホルモンは勃起に不可欠な役割を果たすため、睡眠の質を高めることがEDの改善につながるのです。はい分かりました一応あのクリニックのページをあのショートメッセージの方で送っておきますので LINE からご記入ください
ただし、過剰な睡眠も問題となります。標準の睡眠時間を5-7時間とすると、5時間以内の睡眠でEDのリスクが1.28倍、9時間以上で1.52倍のリスクといわれいています。
つまり、1日の適正な睡眠時間は5-7時間程度が目安となります。規則正しい生活リズムを心がけ、質の良い睡眠を確保することが大切です。
(4)ストレス対策
ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、勃起不全の一因となります。現代社会ではストレスを完全に排除することは難しいですが、適度な発散が重要です。
ストレス発散の方法として有効なのが、運動やリフレッシュ活動です。適度な運動は血行を良くし、自律神経の乱れを是正する作用があります。ヨガやストレッチングも自律神経を整える効果があるとされています。
また、趣味活動や旅行、温泉など、自分なりのリフレッシュ法を見つけることも大切です。家族や友人との会話を通じてストレスを発散するのも一案です。
以下の表は、ストレス発散法の一例です。
運動系 | リフレッシュ系 | コミュニケーション系 |
---|---|---|
ウォーキング | 旅行・温泉 | 家族や友人と会話 |
ジョギング | 読書 | カウンセリング受診 |
ヨガ | 映画・音楽鑑賞 | SNSでの交流 |
ストレッチング | 園芸・DIY |
ストレスを適切に処理することで、勃起不全の改善が期待できます。
– 適度な発散が重要
ストレスは勃起不全の大きな原因の一つです。日頃からストレスをためこまず、適度に発散することが大切になります。
具体的には、趣味や運動、旅行などを通じて気分転換を図ることをおすすめします。ただし、ストレス発散が過剰になると、かえって体に負担がかかる可能性があります。
適度な発散の目安としては、以下の点に留意しましょう。
・1日の活動時間が6〜8時間を超えない ・睡眠時間は7時間以上確保できている ・休養を取れる日が週に1日はある
趣味や運動は、楽しみながらストレスを発散できる良い方法です。しかし、気分転換を過剰に追求するあまり、生活のリズムを乱したり睡眠不足になったりすれば、かえってEDの症状が悪化する恐れがあります。
ストレス発散と生活リズムのバランスを保つことが、EDを自力で改善するための大切なポイントになります。
薬物療法によるED治療
EDの改善には薬物療法も有効な選択肢の一つです。EDの原因が身体的なものである場合、勃起不全の症状を一時的に改善させる勃起薬の服用が効果的です。
代表的な勃起薬には以下のようなものがあります。
薬剤名 | 有効成分 |
---|---|
バイアグラ | シルデナフィル |
レビトラ | バルデナフィル |
ザイデナ | ウデナフィル |
これらの薬剤は陰茎の血流を改善し、勃起を助ける働きがあります。ただし、単に勃起を可能にするだけで根本的な原因は解消されないため、継続的な服用が必要になります。
また、薬物療法には副作用のリスクも存在します。頭痛や目の充血、動悸などの症状が現れる可能性があるため、医師の監督のもと適切な薬剤と用量を選択することが重要です。
勃起薬の服用はすぐに効果を得たい方に適している
EDの薬物療法として、勃起不全に効果がある薬剤が処方されることがあります。代表的な勃起薬には、バイアグラ、シアリス、レビトラなどがあります。これらの薬は、血管を拡張させることで陰茎への血流を促進し、勃起を容易にする作用があります。
服用のタイミングは、以下のように異なります。
薬剤名 | 服用タイミング |
---|---|
バイアグラ | 服用から30分~1時間前後 |
シアリス | 服用から30分~1時間前後(効果は36時間持続) |
レビトラ | 服用から15~30分前後 |
勃起薬の服用によってEDの症状は一時的に改善しますが、根本的な原因は解決しません。そのため、生活習慣の見直しを組み合わせることや根本疾患の治療などが重要となります。また、勃起薬にも副作用のリスクがあるため、医師の適切な指示に従う必要があります。
原因別の適切な薬剤の選択が重要
EDの原因には様々なものがあり、原因に応じて適切な薬剤を選択する必要があります。主な薬剤と適応症は以下の通りです。
薬剤名 | 適応症 |
---|---|
シルデナフィル | 心因性ED、動脈硬化性ED |
タダラフィル | 心因性ED、動脈硬化性ED、糖尿病性ED |
バルデナフィル | 心因性ED、動脈硬化性ED、糖尿病性ED |
アバナフィル | 心因性ED、動脈硬化性ED |
これらの薬剤は、一酸化窒素(NO)の働きを高めることで陰茎海綿体への血流を改善し、勃起を助ける作用があります。ただし、効果の現れ方や持続時間は薬剤により異なるため、自身の症状に合わせて医師と相談しながら選択することが重要です。
副作用へのリスクも存在するので必ず医師の診察を受けて服用を
勃起不全の薬物療法に用いられる勃起薬には、様々な副作用のリスクが存在します。主な副作用としては、以下のようなものが挙げられます。
・頭痛 ・顔面紅潮 ・消化器症状(胃もたれ、下痢など) ・視覚異常(霞みがかかるなど) ・鼻閉
これらの副作用は一時的なものが多いものの、重篤な場合もあります。特に、心血管系の疾患を持つ人は、勃起薬の服用により心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まるため、医師に相談の上で慎重に使用する必要があります。
また、勃起薬と一部の薬剤(ニトロ剤、HIVプロテアーゼ阻害剤など)を併用すると、重篤な副作用が生じる可能性もあるため、他の薬剤の服用状況も医師に正しく伝えることが大切です。
このように、勃起薬は副作用のリスクを伴うものの、適切な医療機関での診断と指導の下で服用すれば、リスクを最小限に抑えた安全な治療が可能となります。
生活習慣の見直しと薬物療法の併用が有効
EDの治療においては、生活習慣の改善と薬物療法を併用することが有効です。前述した通り、食生活の改善、運動習慣の確立、睡眠の質の向上、ストレス対策など、生活習慣を見直すことでEDの改善が期待できます。
一方で、生活習慣の改善だけでは根本的な解決が難しい場合があります。そのような場合は、医師の判断のもと、適切な薬物療法を行うことが推奨されます。
例えば、勃起不全の原因がうつ病などの精神疾患にある場合は、抗うつ剤などの薬物療法が有効です。また、糖尿病性勃起障害の場合は、糖尿病治療薬と合わせて勃起薬の服用が推奨されることもあります。
このように、生活習慣の改善と適切な薬物療法を組み合わせることで、より確実にEDの改善が見込めます。ただし、薬物療法には副作用のリスクもあるため、医師の指示に従うことが重要となります。
EDを予防するための生活習慣
禁煙
EDの予防や改善のためには、喫煙を控えることが大切です。喫煙は血管を収縮させ、血流を悪化させます。陰茎海綿体への血流不足が引き起こされると、勃起不全につながる可能性があります。
実際、喫煙者ではED発症リスクが非喫煙者に比べて約2倍高いことが報告されています。さらに喫煙本数が多いほどリスクが高まると言われています。
一方で禁煙によりEDリスクは低減するとの研究結果もあります。例えば、ある研究では禁煙後1年で非喫煙者と同等のED発症率になったと報告されています。つまり、禁煙は勃起機能の回復につながる可能性があるのです。
禁煙によるEDリスク低減効果
喫煙状況 | ED発症リスク |
---|---|
非喫煙者 | 基準 |
喫煙者 | 約2倍 |
禁煙後1年 | 非喫煙者並み |
禁煙は簡単ではありませんが、勃起不全のリスクを下げる上で大切な生活習慣の一つと言えます。
適度な飲酒
EDの予防のためには、適度な飲酒が重要です。アルコールには一般的に、少量なら勃起を助ける作用があります。しかし、過剰な飲酒は勃起不全の大きな原因となります。
適度な飲酒量は、男性で1日に純アルコール20グラム以下が目安とされています。これは以下の量に相当します。
飲み物の種類 | 適度な飲酒量 |
---|---|
ビール(アルコール度数5%) | 中ビン1本(500ml)程度 |
ワイン(同12%) | 1杯(120ml)程度 |
焼酎(同25%) | 1合(180ml)弱 |
アルコールには血管を拡張させる作用があり、陰茎への血流を良くする一方で、大量に摂取すると勃起神経の伝達を阻害してしまいます。適量を守ることが肝心です。
また、頻繁な飲酒は肝臓に負担をかけるだけでなく、睡眠の質を低下させ、EDの原因にもなりかねません。節度ある適度な飲酒を心がけましょう。
規則正しい生活リズム
EDを予防するためには、規則正しい生活リズムを心がけることが重要です。 不規則な生活は、以下のような悪影響をもたらします。
・睡眠不足による疲労の蓄積 ・食生活の乱れによる栄養バランスの悪化 ・ストレスの増大
これらは、EDのリスクを高める大きな要因となります。
一方、規則正しい生活リズムを守ることで、以下のようなメリットが期待できます。
メリット | 内容 |
---|---|
質の良い睡眠 | 十分な睡眠時間の確保、睡眠の質の向上 |
適切な食事 | 食事の時間が規則正しくなり、バランスの取れた食生活につながる |
ストレス軽減 | 生活のリズムが整うことでストレスが軽減される |
このように、規則正しい生活リズムはEDの予防に大きく貢献します。就寝時間や食事時間など、自分に合った生活パターンを見つけ、継続的に実践することが何より大切です。
まとめ
EDの改善には、生活習慣の見直しが重要であり、自力での対策が有効な場合もあります。
しかし、根本原因によっては生活習慣の改善だけでは不十分で、薬物療法の併用が必要となります。
生活習慣の見直しとしては、
- 栄養バランスの良い食事
- 有酸素運動と筋トレの併用
- 十分な睡眠の確保
- ストレス対策
などが挙げられます。 一方、薬物療法では勃起薬の服用で一時的な症状改善が期待できますが、原因別の適切な薬剤選択が重要で、副作用リスクにも注意が必要です。
EDの予防のためにも、生活習慣の是正は欠かせません。禁煙、適度な飲酒、規則正しい生活リズムを心がけましょう。
EDの自力での改善は可能性がありますが、生活習慣の見直しと薬物療法の併用で最大限の効果が得られます。症状に応じた対策を医師に相談しましょう。
当サイトの監修医師について
当サイトは、医師資格を有する医師の監修のもと、サイト運営を行なっております。
大分大学医学部医学科卒業。医師として救急医療や在宅医療に従事し、マウスピース歯科矯正hanaravi(ハナラビ)を提供する株式会社DRIPSを創業。
医療現場で予防の重要性や予防に取り組んでもらうことの難しさを痛感。美容という切り口で本質的な予防につなげる入口として、口腔という臓器に興味を持つ。口腔環境が多くの臓器に影響を及ぼし、多くの病気に繋がってしまうというポイントから予防について新聞・テレビ・WEBメディア等で情報を発信している。