診療時間はどれくらいですか?
5分程度になります。
保険適用はされますか?
自由診療となるため、保険は適用されません。そのため診察時の保険証の提示は不要です。
使用できない人は?
・10歳未満40歳以上の方
・初経前、閉経後の方
・35歳以上で煙草を習慣的に吸っている方
・ピルにアレルギーをお持ちの方
・出産後・手術後1か月以内の方、
 今後1か月以内に手術をする方
・乳がんと診断された事がある方
・脳卒中と診断されたことがある方
・重度な肝硬変または肝臓に腫瘍がある方
・前兆のある片頭痛のある方
・血栓を起こす病気のある方
・高血圧、重度な糖尿病
副作用はありますか?
低用量ピル、超低用量ピルには2種類の女性ホルモン(卵胞ホルモン・黄体ホルモン)が配合されており、飲み始めのタイミングでホルモンバランスが一時的に変化することで不正出血・頭痛・吐き気・めまい・倦怠感などの副作用が現れることがあります。3か月(3シート)ほど服用を続けると徐々にホルモンバランスが整い、症状のほとんどはおさまります。
副作用がでたからといってすぐにやめるのではなく、様子を見ながらピルの服用を継続しましょう。
頭痛や吐き気を感じる場合は、市販の頭痛薬・吐き気止めを使用しても問題ありません。

重大な副作用で最も注意しなければならないのが、血栓症です。血栓症を起こす割合は1万人中3~9人と低いですが、もし次の症状が現れたら、すぐに服用をやめて医師に相談しましょう。
・突然の胸の痛み
・激しい頭痛
・突然の息切れ
・突然の視力障害

中容量ピルの副作用は低用量ピルと同じですが、低用量ピルより副作用が強いため、吐き気止めを一緒に処方させていただきます。中容量ピルも最も注意しなければならないのが血栓症です。血栓症を起こす割合は0.1~0.2%未満と低いですが、血栓傾向のある方は服用をお控えください。
低用量ピルと超低用量ピルの違いは?
低用量ピルのホルモンの量をさらに少なくして開発されたのが、超低用量ピルです。
低用量ピルは経口避妊薬(OC)と呼ばれ避妊目的で使用されるお薬であるのに対して、超低用量ピルは「月経困難症」や「子宮内膜症」の治療目的で使用されるお薬です。

超低用量ピルはエストロゲンの量が低いため、低用量ピルよりも吐き気や下痢、頭痛などの副作用が比較的少ないとされています。
※副作用には個人差があります。
服用方法を教えてください
1日1錠、毎日決まった時間に服用します。

【低用量ピルの服用を始める場合】
原則として、生理(月経)初日から飲み始めます。
その他のタイミングで服用を始める場合は、医師の指示に従い服用を開始してください。

【21錠タイプの低用量ピル(OC)の場合】
21錠の実薬(ホルモンが入っているお薬)を毎日決まった時間に服用し、7日間休薬します。その後、次のシートを飲み始めます。

【28錠タイプの低用量ピル(OC)の場合】
21錠の実薬を毎日決まった時間に服用し、7日間はホルモンの成分が入っていないプラセボ(偽薬)を服用します。1シート服用が終わったら、次のシートを飲み始めます。
なお、プラセボは飲み忘れを防ぐために用意されており、飲み忘れても問題ありません。もし飲み忘れた場合はその1錠を破棄しましょう。

【中容量ピルの服用を始める場合】
・生理を遅らせる場合は、次回生理予定日の遅くとも5日前から飲み始め、生理が来てほしくない期間は服用し続け、服用を中止してから2~3日後に生理が来ます。
・整理を早める場合は、直前の整理開始から5日目までに飲み始め、10日後に服用を中止します。服用を中止してから2~3日後に生理が来ます。
飲み忘れてしまったらどうすればいいの?
毎日決まった時間に飲む必要がありますが、2~3時間程度のずれは問題ありません。もし、飲み忘れた場合は錠数によって対応が異なります。

・飲み忘れが1日以内の場合は、気づいた時点ですぐに忘れた分を飲んでください。翌日はいつもの時間に飲んで下さい。(例:毎朝飲んでいる人がその日の昼~夜などに飲み忘れに気づいた場合、気づいたタイミングで1錠飲み、さらに翌朝通常通りに飲む。)避妊効果は維持できると考えられています。

・飲み忘れが1日の場合(1日たってから前日の飲み忘れに気づいた場合)、前日分と当日分の2錠服用し、翌日以降は通常通り服用して下さい。避妊効果はあると考えられますが、避妊を望む場合は、念のため他の避妊法も併用してください。

・1日以上飲み忘れている場合(2錠以上飲み忘れている場合)、避妊効果が発揮されない可能性が高いため、その他の避妊法を併用してください。
ピルを服用していて、将来妊娠できるの?
長期にピルを服用しても中止後の妊娠に影響しないとされています。
ピルの服用を止めると1~3ヶ月間かけて自然な月経周期を回復し排卵がおこるようになり、妊娠が可能になります。そのため、ピルを服用したからといって不妊症になる心配はないでしょう。
21錠タイプと28錠タイプの違いはなんですか?
低用量ピルには、1シートが21錠で構成されているタイプと1シートが28条で構成されているタイプがあります。
両者の違いは、ホルモン成分が含まれていないお薬(偽薬)の有無です。
21錠タイプは、21錠すべてにホルモンの成分が含まれているお薬(実薬)で構成されています。
28錠タイプは、21錠の実薬と7錠の偽薬(プラセボ)で構成されています。偽薬は、休薬期間明けの飲み忘れを防ぐために用意されているものです。
お薬の効果は全く同じですので、飲み忘れが心配な場合は28錠タイプを選ぶと良いでしょう。
他の薬と一緒に服用して良いですか?
飲んでいるお薬がある方は、ピルを処方する医師にお伝えください。
漢方については、併用に注意が必要な記載はありません。 鬱症状や更年期症状などの改善に効果ができるセントジョーンズワート(西洋オトギリソウ)という成分が含まれるサプリメントとの併用は控えてください。

《併用できないお薬》
・ヴィキラックス配合錠(C型肝炎)

《ピルの効果を弱める薬》
・テトラサイクリン系・ペニシリン系(抗生物質)
・バルビツール酸系・ヒダントイン系(抗てんかん薬)
・モダフィニル(精神刺激薬・睡眠障害治療薬)
・ボセンタン(肺高血圧薬)
・リファンピシン、リファブチン(抗結核薬)
・非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬・HIV プロテアーゼ阻害薬(HIV治療薬)

《ピルの効果を増強させる薬》
・アセトアミノフェン(解熱鎮痛剤)
・フルコナゾール・ボリコナゾール・イトラコナゾール(抗真菌薬)

《ピルによって効果が弱まる薬》
・血糖降下薬
・モルヒネ
・アセトアミノフェン(解熱鎮痛剤)

《ピルによって効果が増強される薬》
・三環系抗うつ薬
・ステロイド(副腎皮質ホルモン)
・シクロスポリン(免疫抑制剤)
・セレギリン塩酸塩(パーキンソン病治療薬)
・テオフィリン(ぜんそく薬)
・オメプラゾール(胃酸をおさえる薬)
低用量ピルはいつから避妊効果が得られますか?
低用量ピルを飲み始めたタイミングによってちがいます。

低用量ピルは原則として生理初日から服用を開始します。生理初日から服用を開始した場合は、その日から避妊効果を得ることができます。

服用を開始した後は、正しく服用することで99.7%の避妊効果を得ることができます。休薬期間も避妊効果は持続します。
ただし飲み忘れなどがある場合は避妊効果が下がるためピル以外の方法で避妊を行いましょう。
生理をズラすにはどうしたら いいの?
低用量ピルで生理日を移動することも可能ですが、普段から低用量ピルを飲んでいない場合は、中容量ピル(プラノバール)を利用します。

■生理を早める場合
・服用開始時期:生理日移動したい日の直前の生理が開始してから5日目
・服用方法:1日1錠服用、10日後に服用をストップ
・生理が来るタイミング:服用ストップしてから2~3日後
・メリット:生理を避けたい期間に薬を飲まなくていい。